yura*'s rakugaki diary

つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

きっと君は泣く

 山本文緒先生の『きっと君は泣く』を読む。

 母よりも自分に似ている祖母を好きな主人公椿。キリっとした祖母譲りの自分の容姿に自信を持ち、数多くの男性と関係を重ねる。

 ところが、不倫相手に別の男といるところを目撃されて別れたあたりから調子が狂っていく。

 大好きな祖母が事故で入院、さらには認知症も始まる。嫌いだった父も病気で倒れ、仕事もゴタゴタがありクビに。

 そんな時、病院で祖母の担当医と出会い恋に落ちる。しかし、その病院で勤務する同級生の看護婦魚住さんもその先生が大好きで……

 

 全体的に重たい空気が流れ、それがラストまで続く。何度も同じ感想になってしまうが、山本先生の作品の根底に流れる「誰しも人間はどこか狂っている」という思いを感じることができた。

 

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