天使の卵 エンジェルス・エッグ
浪人生として芸大か一般大学かを悩む主人公。そんな主人公がたまたま乗った電車で運命の女性春妃と出会う。
父が入院する精神病院に面会に行くとそこに春妃が。なんと春妃は父の担当医だった。
病院で春妃と会話し仲良くなる主人公。しかし、春妃は主人公が付き合っている夏姫の姉だった。
それでも春妃への気持ちを抑えきれない主人公。過去のトラウマから恋することに臆病になる春妃。その間で板挟みの夏姫。
主人公の真っ直ぐな気持ちに次第に心を動かされる春妃。ついにお互いに気持ちを通わせた先に待つ運命とは……
想像と違う、とはいえ少し想像してしまっていたラストに、なんとも言えない切ない気持ちになってしまった。
村山先生の文章は、繊細な絵を見ているかのような、あるいは絹のようなとてもサラサラとした読み触りだった。そして儚く美しい。
「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズも気になっているので読んでみたい。